身体には多くの見えない線があります。
東洋医学ではその線を経脈(けいみゃく)と呼びます。
この経脈は左右の半身それぞれ12脈、前後に2脈ありますから、
12+12+2脈で都合26脈が身体を縦に走行します。
そしてこれらの脈は、
その脈が始まる五つの臓(肺臓、心臓、脾臓、肝臓、腎臓)と
心胞、と五つの腑(胃、小腸、大腸、胆のう、膀胱)と三焦に分け、
それぞれ名前に脈をつけて胃経脈という具合に呼ばれます。
この脈は身体法則に従いお腹から手足に向かって走行します。
つまりお腹と手足の脈が走行する部位とをつなげる働きが経脈の役割です。
具体的には後に書きますが、
例えば胃経脈の一部は足の前面を通って2番目と3番目の指に至ります。
すなわちこの胃経脈が通る部位とお腹の胃がつながっている訳ですから、
特に何も身に覚えがなく痛いとか、腫れるとかがあれば、
東洋医学ではその脈をたどって行った先のお腹の臓腑に原因を求めて治療します。
しかしこの脈は最新の医療機器で探しても発見することは出来ません。
なぜならこの脈が“気の流れ”で、気を証明することができないからです。
昔あるドイツ人が「我思う我は一体何者」と悩んでいました。
その正体が“気”ですが、この続きはまたいずれ。