漢方一言解説

【NO.002】鍼って何故効くの? 

鍼ってなぜ効くの?

多くの方に「はりする?」と言うと「痛くないの」と聞かれますが、私がさせていただいている“日本の鍼”は、“中国の針”のように刺激を目的とはしないので、少しの痛みはあっても、子供でも耐えることができるほどです。では何が違うのでしょうか。

昔は中国でもここでしている鍼だったのですが、毛沢東による文化大革命により、その後は“それ以前のよい文化と伝統”が壊されてしまったからです。日本も敗戦後アメリカにより“感覚医学”が否定され、“科学的根拠”重視により“はり”も非医学とされましたが、日本医学の見直しによって新に学習され実用されています。江戸時代まで行なわれていた医療鍼は、脈診を中心とする診断により、その症状の原因を探り乱れた気を調えることにあります。ですから皮膚のすぐ下にあるツボに鍼を少し当て、経脈という管の中を流れる気の流れが正しい方向に流れるように、その方向を治して身体の外に出していくことが目的で行ないます。皆さんが治療後にトイレに行かれるのは、“身体を蝕んでいた病気” が排泄された証なのです。

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