今後出版予定の木田鍼灸院院長 木田一歩/著書『現代版霊枢経諺解』の中から、陰陽二十五人、本神について一部抜粋してご紹介いたします。
General content
(02p)01. 九鍼十二原
(05p)02. 本輸
(08p)03. 小鍼解
(10p)04. 邪氣藏府病形
(15p)05. 根結
(17p)06. 壽夭剛柔
(19p)07. 官鍼
(21p)08. 本神
(23p)09. 終始
(26p)10. 經脉
(32p)11. 經別
(32p)12. 經水
(33p)13. 經筋
(35p)14. 骨度
(39p)15. 五十營
(41p)16. 營氣
(43p)17. 脉度
(44p)18. 營衞生會
(46p)19. 四時氣
(47p)20. 五邪
(48p)21. 寒熱病
(50p)22. 癲狂
(51p)23. 熱病
(53p)24. 厥病
(54p)25. 病本
(55p)26. 雜病
(57p)27. 周痺
(58p)28. 口問
(60p)29. 師傳
(62p)30. 決氣
(63p)31. 腸胃
(64p)32. 平人絶穀
(65p)33. 海論
(66p)34. 五亂
(67p)35. 脹論
(69p)36. 五癃津液別
(70p)37. 五閲五使
(71p)38. 逆順肥痩
(73p)39. 血絡論
(74p)40. 陰陽清濁
(75p)41. 陰陽繋日月
(77p)42. 病傳
(78p)43. 淫邪發夢
(79p)44. 順氣一日分爲四時
(80p)45. 外揣
(81p)46. 五變
(83p)47. 本藏
(86p)48. 禁服
(88p)49. 五色
(90p)50. 論勇
(91p)51. 背愈󠄀
(92p)52. 衞氣
(93p)53. 論痛
(94p)54. 天年
(95p)55. 逆順
(96p)56. 五味
(97p)57. 水脹
(98p)58. 賊風
(99p)59. 衞氣失常
(101p)60. 玉版
(103p)61. 五禁
(104p)62. 動輸
(105p)63. 五味論
(110p)64. 陰陽二十五人
(112p)65. 五音五味
(113p)66. 百病始生
(115p)67. 行鍼
(116p)68. 上膈
(117p)69. 憂恚無言
(118p)70. 寒熱
(119p)71. 邪客
(121p)72. 通天
(123p)73. 官能
(125p)74. 論疾診尺
(127p)75. 刺節眞邪
(130p)76. 衞氣行
(132p)77. 九宮八風
(133p)78. 九鍼論
(136p)79. 歳露論
(138p)80. 大惑論
(139p)81. 癰疽
64.陰陽二十五人
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木系の人は、身体も顔面も青白く見え、頭が小さくて顔面が長く、肩から背中が広く大きいです。比較的長身な人が多いです。
その性格は、才能に恵まれていますが、心労になり易く、憂い易いです。そして恵まれた身体に似合わず力が弱く、物事に対して気に病みすぎる傾向にあります。
春夏にはまだ良いが、秋冬には病みやすいです。
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火系の人は、顔面がいつも赤ら顔で、小顔で目つきがやや鋭い、肩や背中に程よく肉が付いて、決して太くならずに程よく均整が取れて安定しています。
その性格は、短期で行動する時は肩の肉を揺らして、所謂“肩で風を切る”ように歩き、金銭の使い方が荒く、人からの信用が薄い方が多いです。しかし思慮が深く慎重に行動するので、失敗が少ないです。何処の場所でも愛嬌を振りまく八方美人タイプですが、不慮の事故で亡くなることも多いです。
春と夏の陽気がには耐えられますが、秋冬の寒気には絶えずらく、動悸や腰痛になる事が多いです。
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土系の人は、外見が白人に比べるとやや黄色で、顔は丸く頭がやや大きく、肩や背中が少し丸みを帯び、ふくよかで美しく曲線を作ります、手足は長くなく身体に比例して均整が取れ、歩行も安定しています。
その性格は心豊かで、他人に優しく、権力を振りかざさずに、調和を大事にします。
秋冬の寒気には耐えられますが、春夏の激しい陽気には耐えかねます。
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金系の人は、皮膚の色が透き通るように白く、顔はやや角ばって、肩や背中は決して大きくなく、骨格は細いです。お腹にも肉が付きません、手足は細く華奢で、特に足は小さいので少し歩くと痛む方が 多いです。
その性格は、いつも身奇麗にして、襟を正したがり、気が急ぎ、何かをしていないと落ち着かず、せわしく動きます、官吏に向いています。
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水系の人は、肌が日焼け色で浅黒く、顔の彫が深くて頭部がやや大きい、顎が鋭角に尖り、肩幅は狭く小さい、腹部は見るからに大きく、また足も長く、長身です。何時もどこかを動かして、行動する時もまるで踊っているかの様にリズミカルに仕事をします。
その性格は、目上の人を敬うといった事が一切無く、平気で人を裏切りますから、よく殺されます。
秋冬の陰気には強いですが、春夏の陽気には耐えられません。
8.本神
黄帝
一般に刺鍼法は先ず患家の神を観てから行わなければいけない。血脉・營氣・精神は五藏の藏する所である。仮にこれらが自分の意志とは関係ない行動をしたり、五臓から離れた行動を取れば、身体の精神は失われて魂魄は飛揚し、志意は亂れて朦朧となる。一体智慮が身体から抜け去るのは何が原因して発症するのであろうか、それは天の罪か、或いは人の過ちか。また何を徳氣は精神魂魄心意志思智慮を生ずと言うのかを聞きたい。
岐伯
天の作用の中で人の中にあるのは“徳”である。地の作用の中で人の中にあるのは“氣”である
そして天の徳が地の氣に働きかけて“生”が維持される。それが生命力の現れで“精”と言う。
そして陰気と陽気の兩精が合わさり出来るモノを“神”と言う。
そして神に従い往來するモノを“魂”と言う。
その精と並んで出入するモノを“魄”と言う。
そしてあれこれと見分ける働きを“心”と言う。
その心があれこれと見分ける働きを“意”と言う。
そして意に従って保存されているモノを“志”と言う。
その志に因って具体的な形に変えていく働きを“思”と言う。
そして抽象的な思考までも至る働きを“慮”と言う。
そして慮に従って事物を処理する働きを“智”と言う。
それ故に智は人を養生していく方便となる。その智に従い生きる人は、必ず四時に順じて寒暑に適う暮らしを行い、喜怒を乱さず陰陽剛柔に調和する様に和やかに暮らしている。この様に暮らせば僻邪に犯されることもなく長生する事が可能となる。
逆に驚き恐れる思慮をする者は傷神する。傷神は則恐れおののき(恐懼)日増しにエスカレートして留まれず、悲哀・動中に因り絶望すれば亡くなる事もある。
喜樂も過度になれば、神が憚り散って不安定になる。
愁憂も過度になれば、氣が閉塞してめぐらなくなる。
盛怒も過度になれば、戸惑い困惑して収拾がつかなくなる。
恐懼も過度になれば、神が機能せず常に恐懼して収拾がつかなくなる。
心は神を蔵する処で傷神すれば、恐懼して自失して上下肢の筋肉はやせ細り脱肉する。脱毛して肌は光沢を失い冬に亡くなる。
脾は意を蔵する処で愁憂過度で傷意すれば、四肢が意のままに動かなくなる。脱毛して肌は光沢を失い春に亡くなる。
肝は魂を蔵する処で悲哀過度で傷魂すれば、狂い忘れて常に行うことが正常でなくなり、陰嚢が縮み身体の筋肉、兩脇骨が引きつり大きく呼吸出来なくなる。脱毛して肌は光沢を失い秋に亡くなる。